高野酒店/宮崎県国富町

実家が宮崎県の綾町なのだが、先日例の鳥刺しが好きな義兄が「綾町の近くにも美味しい鳥刺しやさんがあるんだよねー。」と言うのでいつか帰省の際に寄ってみようと思っていた。
で、ついに先週末に実家に帰る機会があったので、帰る前に「自分、鳥刺しいいっすか!」と念願の高野酒店へ行くこととなった。
実家からは本当に車で10分程度。
お店は綾町の隣の国富の町中からちょっと外れた場所にあった。
外観は田舎によくあるなんでも売っている商店である。

高野商店外観

し、渋い…。
しかし、こういった商店に鳥刺しの名店が多かったりするので侮れない。

 

店舗の中もザ、商店、一見やっているのかやっていないのかよくわからない感じなのだが、奥の精肉コーナーからはただならぬ気配を感じる。
正確に言うと、精肉コーナーのショーケース自体はほぼ閉まっているのだが、その隣に新しく設置したであろう大きな冷蔵ショーケースがあり、そこにはずらりと鳥刺しが並んでいるのであった。
上段にはきれいに盛り付けられた鳥刺しがズラリと2段に並べられ、下段には予約の袋がいくつか入れられている。
そう、鳥刺し名店の商店に多い「精肉はやめてしまったけれど人気なので鳥刺しだけは大量に置いてある」精肉コーナーである。

 

ショーケースに見とれていると、70か80位のおじいさんが精肉コーナー内から「鳥刺しはあるとね?」と優しく声をかけてきた。
精肉コーナー内にはおじいさんと、息子と思しき少しわかめの男性がいる。15時位だったのだが、まだまだ鳥刺しをじゃんじゃん切る勢いらしい。
鳥刺しをショーケースから取り出すと「保冷剤をつけておこうね」とニコニコしながら紙で包んでくれる。
鹿児島の鳥刺しやさんでもなかなか見ない接客である?

 

さて、帰宅して紙袋を開ける。

美しい高野酒店の鳥刺し

見てくれこの美しい鳥刺しを…。
ももには小口のネギとしょうがが散らしてある。
湯引きしたささみにの上にはしょうがのみ。
そして写真では見えないが、この下に玉ねぎのスライスがぎっしりと敷き詰められているのである。

肉質は薬味をすでに添えられているからかさっぱり目に感じたがとても旨い。
何と言っても薬味が揃っていてすぐに食べられるのは最高である。
そもそも家ではなかなか生の葱と生姜を薬味で用意することは少ない。
醤油でよし、ごま油でよし、特にネギまみれの方は2,3片まとめて玉ねぎと一緒に箸でごいっとつまんでごま油に浸して食べるのが最高であった。
これはぜひ次に帰ったときにも買って食べたい。

ちなみに、鹿児島の中心から下の方はにんにくと玉ねぎを薬味のメインに据える人が多い感じだけれど、鹿児島の上の方から宮崎県の方に入るとしょうがとネギを使う人が増えてくる感じがある。
 

住所 宮崎県東諸県郡国富町深年6311−3
電話 0985756171

かしわのかりや/姶良市蒲生(2025/10月いっぱいで閉店)

鹿児島には三大鶏刺しどころがあって、鹿児島市坂の上と南九州市、そして今日訪れた蒲生である。
蒲生の有名な鶏刺しやさんのうち、中村鶏肉店有水食鳥はすでに訪れていたのだけれど、かしわのかりやだけは未訪問であった。
未訪問だったのは理由があって、何時行っても人が多いのである。

ところが先日衝撃的なツイートが…。

なんということでしょう。
これは無くなる前に行っておかなくては…。

いつもはどこかに行ったついでに鶏刺しやさんに寄るというのが多いのだけど、今回は「かしわのかりやの鶏刺しを買うぞ!」という目的のもと旅立ったのであった。

 

そんなわけで、お昼前に到着したのだけどこの行列である。

行列ができるかしわのかりや

ラーメン屋かな?

しかし閉店の報を聞きつけていろいろな人が買いに来ているのかもしれない。
と思っていたら、前のおじさんが常連らしく、となりのおばさんに「ここはいつも多いのよ。とくに土日はね」としたり顔で説明をしている。
しかも人に頼まれて郡山からわざわざ買いに来ているという。
話しかけられているおばさんも「人が多いので普段は他のところに行くんだけど、今日は人に頼まれたから…」とか言っている。

 

そんなこんなで30分くらいでようやくお店の前に。
お店の前には例の張り紙が。


と、常連らしきおじさんはこの張り紙を見て「えぇ!閉店するの!」とびっくりしていた。
他にも常連らしい人が結構いたのだけれど、その人らもみんな張り紙を見てびっくりしている。
中には「うちの鶏刺しが…どうしよ」と絶句している人も。
先ほど書いたように、近所にはいくつも鶏刺しの名店があるんだけど、やはりお気に入りのお店がそれぞれの家にはあるんだよな。
僕の前のおじさんも「近所の中村精肉店よりこっちのほうが好きなんよね、こっちのほうがさっぱりしていて」とのこと。

 

そしてようやく店内に。
中に入って驚いたのは、めちゃくちゃ従業員さんが多い。
行列の進み具合が遅かったので「ははあ、これは従業員さんが2人位しかいなくて注文してから切るタイプなのかな」と思っていたのだけど、四人ほどのスタッフが後ろの台でひたすら鶏肉を切っているのであった。
ショーウィンドウには切られた鶏刺しが4つのフードコンテナに詰められており、そして接客のスタッフがテキパキと注文を捌いていく。
中々行列が進まなかったのは、頼まれて買いに来る人が多いからか、たくさん購入する人がいるかららしい。

例のおじさんは自分の番になると「鶏刺しの250g…を8つ、あと鶏皮を4つ」と言うのですげぇなと思った。

また、常連さんたちの注文方法はそれぞれ違っていて、「鶏刺し2人前」とか人数分で注文する人もいれば、グラムで指定する人、「白(多分胸肉の方)多めで」とか塩梅を指定する人、様々なであった。

 

大量買いする人たちの中で僕だけちょっぴり買うのはどうなのか?と思いつつも普通に300g購入し、たまごとせせりの唐揚げ用、手羽先などを購入したのであった。

念のために卵を買う

 

かしわのかりやの鳥刺し

家に帰って早速いただく。
まず綺麗。
見た目がとても綺麗である。そして少し細めのカット。
近所の有水食鳥とはだいぶ切り方が違う。
そして胸肉はもっちりさっぱり。
ももはしっかりとして味がある。
旨い。

せせりのからあげ

せせりの唐揚げ、めちゃくちゃ歯ごたえがあって旨い。

 

いやー、自宅がこの周辺であれば絶対通ってしまうお店である。
オーナーが高齢のためという感じであるが、こんなにしっかりとしたお店がなくなってしまうのはとても残念だ。
個人経営の鶏刺し店の跡継ぎ問題は本当に深刻である。

だれか継いであげてよ!

住所 鹿児島県姶良市蒲生町下久徳1112
電話 0995521928

かしわの一通/鹿児島市田上

田上を通るたびに、「なんか鳥刺しやさんが出来てるな…」と気になっていたお店。
交通量が多く、交差点の角ということもあり中々車が停めづらい上に、お店が左手にあるので、帰るときには逆側にあるので中々寄りにくく、中々寄ることが出来なかった。

手前が一応駐車場

昨日はなんか流れでちょっと早い時間から飲むような雰囲気(どういう雰囲気だ)になり、たまたま田上を通っていたので、いつも通り逆側を走っていたのだけれどもえいやと右折してお店にINしたのであった。
16時くらいだったのだがお店にはお客さんが次から次に入っており、中々の人気店のようである。
お店の方に「ここ何時くらいに出来たんですか?」と間の抜けた質問をしたところ「3年目くらいになりますね」とのこと。
鳥刺しはももとむね、ミックス、そして鶏レバーの叩き、鶏皮ポン酢など。
炭火焼はずりのみであった。
お弁当などもやっているらしく、唐揚げやクリームコロッケなどの惣菜もたくさん。

ということで、鳥刺しのミックスとレバーたたき、砂ずりの炭火焼などを購入した。

 

かしわの一通のとりさし

鳥刺しはももとむねのミックスだったが、いずれも柔らかくさっぱりとした味わい。
やや厚めに切られているが、もももスジなどなくとても食べやすい。
そして見た目の通り、炭火の香りがプンプンとしてとても旨い。

玉ねぎもついていて、にんにくと生姜の薬味も銀皿に入れられておりタレも付いているのでパックの上で完結するのが良い。
これはズボラ家飲み勢歓喜である。

玄関開けて30秒で晩酌可能


そしてレバー叩き。
じつはレバーは鹿児島でも生食はグレーで推奨されていないのであるが、飲食店などでは普通に出てきており、鳥刺しやさんでも「加熱部位」として販売されている。
僕は加熱されていないレバーは食べていないのだけど、売られているのを見て「これ絶対みんな生で食ってるよな…」と思っている。

 こちらは叩きということで、炭火でレア目(リスクを避けるためか思った以上にしっかり火が入っていた)に焼いてあり、個人的に合法とみなしたので購入した。

レバーたたき

 このレバーたたきがめちゃくちゃ美味い。
外側は焦げたカリッとした部分があり、中はふわとろ。
レバーを焼いた時のしっとりとした部分もあり、レバーの旨い部分全部盛りという感じである。
一時期鳥レバーの低温調理をやったことがあって、めちゃくちゃ美味いんだけど時間もかかるし…とやらなくなってしまった。
しかしこれは低温調理のふわとろ部分と香ばしいたれ焼きみたいな部分、そしてそれを炭火の香りがふんわり包み込み、そこににんにくと生姜のタレを絡めればもう桃源郷、天国に行った際にこのレバーの持ち主の鳥を探し出してお前のレバーがいかに美味しかったかを解くと語り抱きしめてやりたいそんな気持ちになるレバーで、ここを知ったらもう低温調理とかする必要ないなと思った。
ちなみにもちろんごま油塩で食っても旨い。

一緒にくっついてるハツもプルンプルンしてて旨い。

メニュー表

住所 鹿児島県鹿児島市田上2-15-2
電話 0998333883

 

きくなが養鶏場が鹿児島市内に出張してきていた

土曜日の朝に、妻氏からLINEの転送が送られて来て、見ると前回の記事で出てきた義姉様からで、なんでも与次郎のニシムタにきくなが養鶏場が出張してくるとのこと。
なぜ鹿児島市外の義姉夫妻がそんな情報を…?と思ったら義兄氏はきくなが養鶏場のインスタをフォローしていたとのこと。
やはり鳥刺しガチ勢である。

 

というわけでもちろん買いに行こう!となり、お昼もそこそこにニシムタへ。
駐車場へ車を置きニシムタ食鮮館を通り抜けようとすると偶然義姉夫妻とばったり。
手には結構のボリュームの袋を下げているので丁度購入したところらしい。
義兄氏から「おおう、さすが!」と声をかけられ「いや、そちらの情報を元にやってきたんです」と言おうと思ったのだけれどまさかばったり出くわすと思わなかったのでキョドってしまい「ふへへへ」と笑うのみとなってしまった。
なんでも売り場に一番乗りだったそう。すげーな。

 

というわけで移動販売車のところへ。
長蛇の列…ではないがちょいちょい人がやってくる。 

そう、ユッケが美味しいんだよね。
本店ではいろいろなメニューがあるんだけど、移動販売は売れ筋に絞ってきているらしい。
炙り刺しとふりそで炙り刺し、鳥刺しユッケを購入。

お店の人に「しょっちゅう来てるんですか?」と尋ねると「最近始めたんです!四回目くらいかな?こことオプシアでやってます~」とのこと。
きくなが養鶏場は遠いんだけど、出張販売が時々来るのはありがたいっすね。

 

というわけで実食。

このシールが味があって良い

きくなが養鶏場鳥刺し

炙り鳥刺し

ふりそで炙り刺し

炙り鳥刺しは香ばしくて美味しい。
ももは歯ごたえがあり、でも薄く切っているので食べやすい。
モモはすごく柔らかい。食べた中で一番やわらかいんじゃないかな。切り方かな?
ふりそで炙り刺しはモモとムネの中間くらいの歯ごたえかな。
付属のタレも美味しいし、ごま油塩でも美味しい。
やはり好きだなここの鳥刺し。

鳥刺しユッケ

で、ここの名物でもある鳥刺しユッケ。
モチモチで柔らかい鶏にコクのあるタレが絡んでめっちゃうまい。
熱々のご飯にかけて食べる人いそう。

 

せっかくなのでInstagramをフォローしてみて、次回の来鹿予定を見てみると…。
むっちゃ来るやん!
近所の美味しい鳥刺しの選択肢が増えるのは最高ですね。


ちなみに多分この人が売り子していた。
めっちゃダンスが上手い。

 

住所 鹿児島県指宿市十二町561−11
電話 0993231046
ウェブ http://daizenfarm.jp/

 

かしわ・鶏刺し専門店 大摩桜の鶏刺し2025/南九州市知覧

我が家の車は今まではスズキのハスラーだったのだが、この度人がもう少し多く乗れる車を購入したので、妻氏の母親と義姉夫婦と知覧に行きましょうということになった。
知覧といえば知る人ぞ知る鶏刺しどころで、きくなが養鶏場に久々行ってみようか、とか話していたところ、義姉夫婦から「大摩桜に行ってみたい!」というリクエストが。
今まで知らなかったのだが、義兄は無類の鶏刺し好きらしく、大摩桜にずっと行きたかったのだそう。
いやいや、焼酎が好きな時点で鶏刺し好きを察するべきだった。
大摩桜ももちろん向こう方面に行くのであればぜひとも寄りたい鶏刺しやさんである。
という事で蕎麦を食べたり特攻記念館に行ったりした後、大摩桜へ。
道中、あそこの鶏刺し屋が美味しい、どこどこが美味しいといった念願の(妻氏以外と鶏刺しの話をする機会がめったに無いので)鶏刺し談義に花が咲く。
義兄は宮崎の鶏刺しもよく知っており、僕の実家の近くの美味しい鶏刺しやさんを教えてもらった。
次回帰省の際はぜひ訪れてみよう。


さて大摩桜は確か3回目。(不定休なのか2回ほど訪問したら閉まっていた事があった)

店の中で「500g?600g?」(もちろん鶏刺しの量)と相談している義姉夫婦。
この量はガチ勢である。
我が家は控えめに300gと塩叩きを購入。

大摩桜、以前は様々な部位を売っていたが、今日は売り切れもあったがそこまで色々な部位は無かった。

まあでもここで一番美味しいのは厚切りの鶏刺しなので問題なし。

 

そんなわけで鶏刺しと塩たたきである。

相変わらずねっとりとした肉質がたまらない。
個人的にはムネが好きなんだけど、モモももちろん旨い。

そして今回初めて購入した塩叩きがめっちゃうまい。
表面を炭火で焼いているのか、ものすごく香ばしい。
中はもちろんレアで、塩味がうっすら付いてる。
余計な水分が抜けているのかネットリ感が増していて劇ウマである。
難点は普通の鶏刺しよりまあいい値段というところか。
しかしこれは鶏刺し苦手な人も食えるよ。

 

そんなわけで次回から義姉夫婦宅へ行く際は手土産に鶏刺しという選択肢ができた。
機会があれば上荒磯地どり鶏肉店で鳥を潰してみんなで食べてみたい。

 

 

住所 〒897-0302 鹿児島県南九州市知覧町郡716−2
電話 0993-76-1329
web https://daimaou.base.shop/
Instagram https://www.instagram.com/satsuma_kiwamidori_daimaou

 

 

道の駅垂水湯ったり館(ストアー堀之内)の鶏刺し用昆布締め/垂水市

今まで重複したお店は書いていなかったのだけど、ブログを移動する際に読み返してみると写真が少なかったり文章が適当だったりしていたので、まあ今後は重複を気にせず食べた鶏刺しはどんどん書いていこうと思った。

というわけで道の駅垂水の2回目である。(1回目はこちら

先日、長年乗っていた車を乗り換える事になり、最後の記念に写真を撮りに行こうということで桜島にわたった。
で、桜島に行くときは大体垂水の道の駅(湯ったり館)に寄るのだが、道の駅垂水にはこの鶏刺し昆布締めが販売しているのである。

しかも冷凍と解凍したもの2種類販売しており、なかなかのおすすめ具合である。

昆布締めというけれども、成分表を見ると昆布入りの調味液で漬け込んだ昆布締め風という感じである。
サッカリンなどが入っているのでぎょっとするけれど、これは鹿児島の醤油会社で作られた調味料を使用しているのでこのような記載になっているのではないだろうか。

味付けもとても控えめで、旨味と甘味をほんのり感じるかな?という程度。
もともと柔らかい鶏の胸肉が程よく締まり、ねっとりとした舌触りになっていてとても美味しい。
このトロンとした舌触りに仄かな旨味が加わることで、胡麻油と塩で食べるとどことなくご禁制のレバ刺しのような味わいになる。
厚く切っても薄く切っても旨い。

前回も書いたのだけれど、作っているところはストアー堀之内というところらしく、こちらのお店は訪問したことがない。
Instagramなんかもやっているようで、田舎によくある精肉店兼お惣菜屋兼雑貨屋みたいな何でもストアーっぽい。

垂水に行った際はちょっと覗いてみたい。

 

先日もラーメン屋が生っぽい鶏を乗っけたラーメンで炎上していたけど、こういうのを仕入れて乗っければいいんじゃないのか。

 

住所 鹿児島県垂水市牛根麓1038−1
電話 0994342237
URL https://mitinoeki-tarumizu.com/