肉のすずき/鹿屋市

鶏刺しも美味しいが、塩釜ローストチキンも一緒に買おう

地どり屋とり平のある269号線沿いには鶏刺しを売っているお店がもう2軒あり、その一つがこちらの肉のすずきである。
というわけで、あまり鹿屋には来ることがないのでせっかくなのでこちらにも寄ってみようということに。鶏刺しのはしごはなかなか無い。

牛豚も扱う精肉店系はどちらかというと牛豚が主役な感じで、鶏や鶏刺しはどことなく脇役扱いっぽいイメージがある。
しかもお店の前にこんな豚の枝肉を掲げているタペストリーなんかがあると、Googleの評価が高くても鶏はおまけなのかなーという印象になってしまう。

ところがこちらの店、車を停めようとすると駐車場にモウモウと煙が立ち込めている。
焼き鳥だ！焼き鳥を焼いているのである。
焼き鳥を焼いている肉屋は鶏を大切にしているに違いない！

店に入るとやはりメインをドーンと牛豚が占めているのだが、脇の方にきちんと鶏刺しが塊のまま鎮座している。
大型精肉店の場合、切られてパック詰めされている事が多いのだが、ここは好きなグラム数で切ってくれるという。
焼き鳥コーナーを見れば、まだ昼過ぎだと言うのに予約のお客さんの焼き上がりが所狭しと置かれており、スタッフが笑顔で焼き鳥をせっせと焼いている。
やはり鶏にも並々ならぬ情熱を入れているのでは…と期待が高まる。

とここで店主らしき方がカウンターから声をかけてきて、ぜひ塩釜焼きのローストチキンを試して欲しいという。
ご手焼きはよく見るが、塩釜焼きのローストチキンがおいてある肉屋はそうそう無いのでは？
鶏に並々ならぬ熱意を持つご主人のおすすめとあらば仕方がない。
とり平で鶏刺しを買ったばかりなのに、ローストチキンと焼き鳥盛り合わせを購入して帰宅したのであった。

さて、肝心の鶏刺しであるが、これがまた旨い。
親鳥と書いてあって、見た目がさっぱりとしたビジュアルだったのだけれど、鶏自体に味がある。
肉質もしっとりと柔らかい。
これは鹿屋市民の中でとり平と派閥争いがありそうだ。
そして塩釜焼きのローストチキンはざっくりとした味かと思いきやローリエの香りを纏った上品な味だった。
塩加減もちょうどよく、こちらも全体的にしっとりと柔らかい。
串焼きもにんにくのパンチが効いた味噌ダレでビールに合いそう。
こちらもまた店主が気さくで気持ちが良い。
鹿屋に来た際はぜひとも寄りたい肉屋である。