木場養鶏場かしわ販売所/南九州市頴娃町

鶏刺し文化の原点!?昔ながらのたまご屋さんの鶏刺し

南さつま市は養鶏が盛んらしく、たまご屋さんがとてもたくさんある。
たまご屋さんがたくさんあるということは、廃鶏もたくさん出てくるということで、養鶏場が直売する鶏刺しもまたたくさんあるらしい。
以前訪れたきくなが養鶏場の近くにもう一つ養鶏場があり、それが今回訪れた木場養鶏場だ。
この木場養鶏場、かなりこだわりのたまご屋さんらしく、鹿児島で知る人ぞ知るかじはらプリンさんがこちらの卵を使用しているとのこと。

たまご屋さんだけあって、Googleマップのレビューをみたところ、たまごのレビューのみ。
かしわ販売所と書いているので鳥肉は売っているんだろうけど、ひょっとすると加熱用の鳥肉のみなのでは…とギャンブル気分で訪問した。

お店の外観はこんな感じ。
本当に地元の養鶏場が地元の人達に卵を販売しているといった感じ。
本当に鶏刺しを売っているのか…?と心配になる。

お店?直売所?の中に入ると、こんな感じで卵がずらり。
昔はよくあったであろういわゆる「たまご屋さん」といった風情である。
向こうの方には猫がゴロゴロしている。
妙に毛並みの良い猫で、聞くと「家の子たちはみんな卵を食べてるのよ~!」とのこと。贅沢!(猫はサルモネラ大丈夫なのか??)
しかしどう見ても鶏刺しは無い。

そんなわけで恐る恐る「すみません、鳥肉は売っていますか(鶏刺しとは聞きにくかった)…?」と聞くと「あら、ありますよ。煮込み用のかしわと鶏刺し用のが」。
もちろん「あっ、鶏刺しをお願いします!」というと、「じゃあ取りに行きましょうか」と隣の建物(倉庫っぽい)に案内される。

ここがかしわ販売所。
おそらく近所の人がかしわを分けて欲しい時に尋ねてきてピンポンを鳴らすのだろう。
中には大きな冷凍庫があり、中から鶏刺し用の塊と、煮物用のぶつ切りを出してきた。
せっかくなので両方いただく。
すごい、近所の農家から鳥肉分けてもらってる感じである。(実際そうなのだけれど)

というわけで帰宅。
こんな冷凍された塊を渡されるのだ。
お店の人曰く「うちのは廃鶏なので硬いから、薄切りがおすすめ。ちょっと表面を炙って、半解凍の間に薄切りにしたらいいですよ。」とのこと。
ちなみにこれモモとムネが入って550円くらいだったかな。グラムじゃない。激安である。

そんなわけで薄切りにして実食。
ちなみに本当に鶏から切り出したそのままをパックしてあるっぽいので、脂身や皮が多い部分はトリミングしたりする必要がある。
肉質だが、モモはコリコリとしてもちもち、ムネは意外にも柔らかくしっとり。
そして味が濃くて旨い!これはなかなか美味しい鶏刺しだ。
自分で薄切りにするので好みの厚さに切ることもできるし、香ばしいのが好きならめっちゃ表面を炙っても良い。
いや、これはなかなか良いですね…。

南九州の鶏刺し文化って、卵を産まなくなった鶏を絞めて骨周りの部分はぶつ切りで煮しめに、ももやムネなどは鶏刺しに、というのが根本なのではないだろうか。
自分のところで鶏を飼わない家は近所の養鶏所で出る廃鶏を分けてもらったりして。
で、養鶏場も毎日廃鶏が出るわけじゃないので、廃鶏が出たときに冷凍して販売。
そう考えると南薩でよく見る冷凍薄切り鶏刺しは新しい商品というわけでなく、昔ながらの販売スタイルなのかもしれない。※鳥刺しの歴史に詳しい人は教えてくんろ

とそんな鳥刺しの歴史に想いをはせながら鳥刺しを食べたのであった。
ということで木場養鶏場、たまご屋さんの風情も良し、鳥刺しも美味しいので近所を訪れる機会があればぜひ訪問してみて欲しい。

住所鹿児島県南九州市頴娃町別府8549−3
TEL

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